2019年7月のPCモニター・ディスプレイ事情
2019年7月時点でのPCモニターのトレンドは、4K・HDR・(ゲーミング用途であればウルトラワイドも)です。
4K解像度はPS4 proとXbox oneが対応したこと、そしてテレビ業界の高画質化と相まって、特に考える事もなく買うのであれば、4k解像度モニターを選ぶことになるでしょう。
上のリンクはテレビとしてのモニターが中心のものですが、PCモニター周りも同様に4K・HDRの波は押し寄せてきていると言えるでしょう。4K解像度モニターは一般購入層としては2016年頃から現実的な値段で(5万円前後までで)で購入できる状況を迎え、2017年頃からHDRという機能が付加され始め、より希求力を強めたと言えます。
HDR関連のセールスポイントとして、販売店でもHDR400/600/1000、HDR10などとよく聞くようになってました。特にテレビ関連の売り場では、眩しさを押し出した映像をよく見たものです。
さて、一方でPCモニタは、昨今のメーカーのゲーミング売り路線もあり、ウルトラワイド(解像度3440*1440)・4K(3440*2160)の製品が増えてきました。一方でゲーミングモニタとしては120hz以上の高リフレッシュレートも視野に入ります。
また、windows10のHDR対応も進み(一応)、PCモニタを購入する場合には、ウルトワライド・4K・HDRが十分選択肢に入ってきました。
とはいえ、2019年7月時点で、4K・HDR・高リフレッシュレートのモニタというのは、なかなか厳しいものがあります。
- HDRはOS、コンテンツの充実が不十分。
- そもそもパネルを含めたモニタの性能が普及帯の価格では追いついていない。
以上を踏まえて購入を考える必要があります。
購入を検討したPCモニタ・ディスプレイ
HDR1000一点推しモニタ
フィリップス製:436M6VBPAB/11
- とにもかくにもHDR1000対応
- 42.5インチの4Kとして、ちょうどよい大きさ
- Adaptive-Sync対応
- ¥70,000-程度(2019年7月時点)
PHILIPS製のHDR1000対応モニタ。とにもかくにもそれが最大の推し。それだけ。
HDRを最大限味わいたい!!という人向け。(モニタの性能として)
HDRはモニタ規格としてHDR400・600・1000があるわけですが、HDR400程度ではあまり満足感は得られないのではないかと思います。結局最大輝度の問題なわけですが、HDR400対応モニタを買う!というのではなく、他の売りを見てHDR400が付いてたというのが正しいでしょう。
2019年7月時点で、HDR1000対応をして現実的な値段のものというと、436M6VBPAB/11しかありません。30万円近いものならありますが…。
ただしPHILIPSのモニタは、安価な部類で、パネルの性能もいまいちです。
細かいところはリンク先を見てもらいたいのですが、要するに…
- 恐らくテレビのパネルであり、1m以内の距離で見るようなPC向きではない。
- 色や文字が滲んで見えたりする。
- スペック表ほどの性能は実感しづらい。
- ローカルディミングの分割数は少な目であり、ハロー現象が起きがち。
そんなところでしょうか。
あまり書き連ねると、良いところナシのように思いますが、ある程度値段コミコミで割り切って、コンテンツ不足かもしれないけどHDR1000を…という場合には非常に良い選択肢。
このサイズと価格帯では、どの機能もいいものを!というものは難しいため、どこかしら妥協する必要が出てきますが、
実際に購入を悩んでいます。
HDR600・4K・NanoIPSのバランスが良さそう推しモニタ
LG製:32UL950-W
- HDR600対応
- NanoIPS
- 2019年7月時点では高次元にまとまった性能(サイズ・パネル)
- free-sync対応
- ¥150,000-程度
パネルメーカーとしては最大手のLG製モニタ。
現時点では(値段を気にしなければ)、4K・HDRのモニタを選ぶとすれば、まず誰でも選択肢に入るのではないかというモニタです。NanoIPSも気になる点です。
他にもモニターではAsusやAcer、Dellなどがハイスペックなものを出していますが、個人的にLGは使ったことがないので、という選出です。
レビューがあるサイトを見ても、基本的に不満はなく、値段さえ飲み込めれば十分選択にあがるのではないでしょうか。
ただ値段で悩む。
押さえておきたいポイント
4K・HDR・高リフレッシュレート
2019年Q2終了時点でのモニタ全般のポイントとして、4K・HDR・高リフレッシュレートである点は疑うべくもないのですが(テレビですら倍速補完で60Hz以上は珍しくない)、これらのスペックをフルに生かすためには、色空間がYUVではなくRGB444である必要がある。
そもそも動画向きなテレビとにかく、テキストも考慮する必要があるPC用のモニタでは、色空間RGB444への対応が遅れている。これは単純に、高リフレッシュレートまで考慮した場合に伝送規格の帯域が足りないという話ではあるが、HDMI2.1やDisplayPort2.0の発表があり、2020年末ごろには、製品群が出揃うのではないかとの事。
可変リフレッシュレート(VRR)
また、もうひとつのトピックとして、HDMI2.1にはVRR、つまり可変リフレッシュレート=adaptive-sync(free-sync)に規格として対応する。
ゲームをせず動画を見るだけなら、あまり意味はないかもしれないが、ゲーミングにおける可変リフレッシュレートの効果は絶大。PC用モニタであれば現在でもそれなりにあるが、テレビであればまた話は別。
カクつきが目に見えて減るため、テレビを購入するのであればちょっと考えたほうがいい。(当然だがPS4では対応していないために意味がない。xbox oneあたりなら意味はあるハズだ。恐らくPS5も対応するはず)
2019年Q2終了時点で本当に欲しいモニタのスペックは…
モニタは5年程度は使い続ける、しかも毎日使うものであるため、納得できるものを購入したい。とはいえ、ある程度は妥協が必要だけれども…というメモ。
- 4K解像&30インチ以上
- HDR600
- リフレッシュレート120Hz
- free-sync2対応
…というような製品が存在しない。
4Kでの適正なモニタインチ数は30インチ以上だと思われるし、HDRもせっかくなので欲しい。リフレッシュレートは高いほうがいいし、じゃあ低フレームレートでも対応するLow Framerate Compensationが標準で盛り込まれるfree-sync2が欲しい。
なかなか希望と一致する製品は存在しない。