2020年、3月22日のGTC 2020(GPU Technology Conference 2020)から、 6月2日のCOMPUTEX TAIPEIにかけて、nvidiaが次世代GPU「Ampere」を発表・発売をするとのこと。
現在のnvidiaの発売スケジュールを鑑みると、まずはデータセンター向けとしてAmpereベースの「tesla」を発売し、一般層向けとしてハイエンドの「GeForce RTX 3080」や「GeForce RTX 3070」、以降、ミドルレンジの「GeForce RTX 3060」「GeForce RTX 3050」……。という流れになる可能性が高い。
当然ながら仕様は不明ですが、SamsungによるEUV7nmになるのではないか、またレイトレーシング機能がさらに強化されるのではないか、といった程度の話はされています。2000番台のTuringコアでレイトレーシングコアが入ったかのようなことはないのではないでしょうか。
AmpereコアはPascalコアの飛躍を超えるのか?
年 | アーキテクチャ | プロセス | 補足 |
2013 | Kepler | 28nm | アーキテクチャ刷新 |
2015 | Maxwell | 28nm | – |
2016 | Pascal | 16nm | Tensorコア搭載、HPC向け、ディープラーニング |
2018 | Volta | 12nm | Tensorコア搭載、HBM2メモリ、HPC向け、ディープラーニング |
2018 | Turing | 12nm | Tensorコア・RTコア搭載、ゲーミング、ディープラーニング |
2020 | Ampere | 7nm | ?…*AmpereコアはVoltaと同じくデータセンター向けという噂もあった |
上のテーブルは、あくまでプロセスルール上での経過を一覧にしたものですが、pascal世代のような大幅なスペックの上昇は今後はこないのではないかと思われます。
nvidiaの革ジャンCEOことジェンスン・フアン氏いわく、Turingコアは今後十数年のグラフィックトレンドの方向性をリードする製品になると豪語していました。確かにその通りになるでしょうが、Ampere世代でレイトレーシングが普及するかは何とも言えないところです。
また、2020年末発売と思われるPS5とXboxがレイトレーシングに対応すると予想されています。となると実際にゲームデベロッパが追従する様子を見て取れるのは、早くて2021年以降という事になります。昨日としては面白いのですが……。
ほかにも、Samsung EUV7nmでAmpereコアが製造されるとして、果たしてTensolコアとRTコアの扱いはどうなるのかという点が気になります。RTコアが実装されないという事はないと思われますが、現状ではそれらのコアがプレイフィールに関与する割合は低く、前述したようにレイトレーシングをフルに使ったゲームをプレイできるようになるまで、まだまだ暫くかかるであろうとも思われるため、あまり実装面積を増やされても実感はできないのではないでしょうか。