【nvidia】Ampere GPUからHopper GPU ?
発売時期 | アーキテクチャ | 型番 | プロセス | 補足 |
---|---|---|---|---|
2016年5月 | Pascal | GTX 1xxx | 16nm FinFET | 2019年時でも十分使用に耐える。*Adaptiv-sync対応 |
2018年2月 | Volta | TITAN V | 12nm FinFET | Tensor-Core, GPGPU用。超高価。 |
2019年3月 | Turing | RTX 2xxx | 12nm FinFET | RT-Core, Tensor-Coret, レイトレーシング全面推し。高価。 |
2020年Q2~Q3 ? | Ampere | RTX 3xxx ? | 7nm EUV | TSCMからSamsung製造に。レイトレーシング性能向上。 |
202x年 ? | Hopper | xTX 4xxx ? | 7nm+ ~5nm ? | Multi-Chip Module ? |
next Turing “Ampere” GPU 2020
NVIDIAのAmpere GPUが2020年に発売されるという情報。興味深いのがTSMCの12nmプロセスからSamsungのEUV製造による7nmプロセスに切り替わる点。最先端のEUV製造による7nmになることで、Turing GPU以上にレイトレーシング性能が高まると言う話です。
内容としては半年後先程度の、割と間近になる話なのですが、目を引かれるところがあまりありません。現状では順当なスペックアップになると見るしかないのでしょうか。
正式な発表については2020年3月のGTC 2020で行われ、6月のComputex 2020では発売発表を実施。という流れになるとの事。
また、気になるのは価格帯です。pascal以降のnvidiaのグラフィックボードはべらぼうに高く、xx80番台のハイエンド帯では¥200,000-に達する場合もあり、なかなかに尋常では手が出せない価格です。nvidiaもそれ自体はわかっているのか、もちろんAMDへの対抗もあるのでしょうが、Turing GPU発売以降、1xxx~2xxx番台のいわゆる「Super」シリーズも出るなど、なかなかnvidiaのグラフィックボードのラインナップは混迷を深めています。
なお、Wccftechでは一貫して、Ampere GPUの性能向上を謳っていますが、実際のところ性能向上による明確な根拠は、プロセスルールが12nmから7nmによるものや、レイトレーシング性能への言及でしか見かけません。レイトレーシング自体は、マインクラフトが対応したなど認知度は向上したと言えるでしょうが、いまだ普及したとは言い難いと思います。RT Coreが搭載されていて然るべしとなるのは、2021年くらいまでは待つ必要があるんじゃないでしょうか。(その頃までPascal GPUはがんばれそう)
2020年はintelが(実効性能はどうあれ)Xe GPUで進出、AMDのrDNA2アーキテクチャによるGPUが発売されるであろうだけに、nvidiaにはコストパフォーマンスという点で頑張ってほしいものです。
しかし改めてアーキテクチャと発売時期を眺めていると、そこそこ快適にゲームをプレイしたいという層ならば、pascal GPUをさっさと購入した層は勝ち組だったなと思います。私自身はGTX980ti (maxwell GPU)を購入し、壊れてしまったのでGTX1080tiを購入したクチなので、少々ズレてますね……。
next Ampere “Hopper” GPU 202x?
Ampere GPUとは一転して面白そうな話になっているのが、Ampereの次の世代であろうと目されているHopper GPUです。もう名称が出てくるのかと思わないでもないですが、TuringやAmpereもかなり早い段階で名称だけは出てきたので、まあ、Hopperという名称なんでしょう。(そもそも名前自体はどうでもいい話だ)
- Hopper GPUはチップレット構成 (*Multi-Chip Module=MCM)
- 次世代型の2.5Dインポーザーを開発中
Multi-Chipモジュールと言われば、AMDのZenを思い出しますが、あれのnvidia版、GPU版ということなのでしょう。以前、nvidiaの革ジャンことJensen Huang氏が、GTC 2017のVolta GPUについての基調講演で「もうコレ以上の(815mm2)のプロセッサは作れないんだHAHAHA」と言ったことがありましたが、AMDのZen-CPUと同様にチップレット構造に切り替えていくようです。
AMDのGPUはCPUほど注力できていないようなので、GPUもチップレット構造になるかは不明ですが、Radeon 5700XTをへしゃげさせる握力ことリサ・スー氏が、2017年の半導体学会IEDM (IEEE International Electron Devices Meeting) で語ったように、AMDは方向性としてあらゆるものをスタッキングさせる、完全な3D統合ソリューションを目指しているようなので、その前段階としてGPUもいずれチップレット構造になっていくのかもしれません。
【AMD】RDNA2 GPU
発売時期 | アーキテクチャ | コードネーム | 型番 | プロセス | 補足 |
---|---|---|---|---|---|
2016年6月 | GCN (Gen4) | Polaris | RX4xx | 28nm | |
2017年7月 | GCN (Gen4) | Polaris | RX5xx | 14nm | RX4xxのマイナーチェンジ版 |
2018年2月 | GCN (Gen5) | Vega | RX Vega xx | 14nm | |
2019年2月 | GCN (Gen5) | Vega 20 X | Radeon Ⅶのみ | 7nm FinFET | Vega 7nm版 |
2019年3月 | RDNA (Gen1) | Navi | RX5xxx | 7nm FinFET | Fluid mottion消失 |
2020年Q2~Q3 ? | RDNA (Gen2) | Navi 2 ? | RX ? | 7nm+ (EUV?) | |
2020年Q2~Q3 ? | RDNA (Gen2) | Arcturus ? | RX ? | 7nm+ (EUV?) | RT-Core搭載? Radeon Instinct向けの可能性あり? |
202x年 ? | ? |
next Navi? “Arcturus” GPU or “Navi2” GPU? 2020
2020年に発売されるとRDNA 2のAMDグラフィックボードが、”Arcturus”と噂されているわけですが、一方でradeon instinct向けのサーバー向け製品かもしれません。
Wccftechで言及されているのは以下の点です。
- より最適化された7nm (7nm+?)
- エンスー向けのGPU
- ハードウェアレベルでのレイトレーシング対応
- GDDR6とHBM2が両方搭載される
- RDNA1よりもワットパフォーマンスが良い
おおむねこれまで聞いていた話だと思われます。HBM2については初めて見た気がしますが。
現在のAMD GPU関連では、2019年12月12日には、Radeon RX5500シリーズが発売され、2020年1月にはRadeon RX5600シリーズが発表あるいは発売されると言われています。個人的にはローエンドからミドルレンジのグラフィックボードを購入することはおそらくないとは思いますが、補助電源が必要なのかなどの仕様は気になります。
Arcturus GPUを肯定するわけでも否定するわけでもありませんが、nvidia killerとあだ名されるものがあるとの事ですが、まとめると以下のようになる気がします。
- RDNA1 Navi-GPUのRX5600シリーズが発売される
- RDNA2 Navi2-GPUのRX5xxxのハイエンドシリーズが発売される(RX5800, RX5900?)
- PlayStaton 5はZen2+Naviカスタムが搭載される
- AMDのグラフィックボードは2020年からハードレベルでレイトレーシング対応
そんなところでしょうか。
ともあれ第二世代のRDNAでは、レイトレーシング対応がハードウェア実装されるという話もあるため、一世代遅れでnvidiaを追いかけてる印象がありますね。2020年末の発売が予測されるPlayStation 5は”Zen2+Naviカスタム”との話がありますが、Arcturus GPUがnext Naviであるのならば、Playstation 5の仕様と合わせて楽しめそうです。
【intel】Xe GPU
手前味噌ながら自分が以前まとめた投稿をご確認ください。
さらに、intel GPU Xeはそこまでスペックが良くないのではないかというwccftechの記事。
2019年12月上旬時点では、HPC向きに「Ponte Vecchio」という名称くらいしか中身がわかるものは出ていませんが、ネガティブな予測がwccftechから出ています。
- Xe GPUの進捗はいまいち
- Xe 「Ponte Vecchio」の立ち上げがうまくいかず、2022年ごろまでずれ込む可能性
- Xe GPUのパフォーマンスは現行のnvidiaやAMDのGPUに比べても低い
- 発売当初はAIBモデルなし、intelのディスクリートGPUのみ
- Xe GPUのドライバーの最適化には時間がかかる
要するに思っていたほどのスペックではないし、ベンダーからのモデルはないし、安定したドライバーもないよということですが……。実際の性能はどの程度になるのでしょうか。仮に現行のnvidiaやAMDのミドルレンジ帯で比べるのならば、さらにそこから低いスペックというと、フルHD環境でのゲーミングが精々といったところかとは思いますが。
nvidia・AMD・intel 買いたいものはどこへ
現在サブPCのグラフィックボードの置き換えを考えていますが、設置してるのがAMD Radeon RX570です。これはメインPCがnvidiaのGTX1080tiだからサブPCは別のGPUにしようといった程度で、大した意味はなく、グラフィックボードの置き換えも、なんとなくAMD Radeon RX5700リファレンスかなと思っていましたが、intelのX GPUも半年後程度には来ている可能性があり、悩ましい状況になってきました。
サブPCだからこそ、スペックと実用にさほどこだわらない組み方をしたいのですが、intel Xe GPUの項目で確認したように、さすがに2019年時点のグラフィックボードと比べても、スペックがいまいとなればさらに悩ましいわけです。最低でもAMD Radeon RX570以上のスコアを出せる程度であればうれしいのですが。