気になるモニタ:HDR1000/4K/144hz/VA/DSC対応/G-sync互換対応のゲーミングモニタ、ASUS「ROG Swift PG43UQ」

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以前、気になるモニタとして取り扱ったROG Strix XG43UQですが、それのG-sync互換版のSKUとでも言える仕様のROG Swift PG43UQをチェックしておきます。

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ROG Swift PG43UQの諸元スペック

パネルサイズ 43インチ(16:9) 解像度 4K(3840*2160)
パネルタイプ VA パネル表面 ノングレア
ピクセルピッチ 0.2451mm 応答速度 1ms(MPRT)
色域 sRGB:125%, DCI-P3:90% 表示色 10,7億色
輝度 最大輝度 1000nit
コントラスト比 4000:1 エリア駆動
HDR対応 HDR1000(HDR10対応) サブピクセル配置 BGR?
リフレッシュレート 144Hz (max) ディスプレイ同期 adaptive-sync
スピーカー 10W*2 (RMS) USBポート USB3.0*2
VESA 100*100mm イルミネーション Aura sync
入力ポート HDMI2.0*2, DisplayPort1.4*2
その他 DSC対応、HDRmax(HDRレベルの任意制限)、電圧100-240V, 50/60Hz

サブピクセル配置

ROG strix XG43UQを取り上げた時にも言及しましたが、サブピクセル配置がPCモニターとしては大多数の「RGB」ではなく「BGR」である可能性が高そうです。

パネルそのものの仕様はどうにも見つかりませんでしたが、[H]ardForumなどの海外サイトを見ていると、ROG strix XG438QおよびXG43UQそして本記事で取り上げたROG swift PG43UQの一連の製品群は概ねBGRパネルであるように思われます。

2018年にフィリップスから発売された4K・HDR1000対応の436M6VBPAB/11が一時期話題になり、その際にこのモニターのパネルがBGR配置であり、元はTV用パネルと同一ではないかと言われていました。TV用のパネルが43インチからさらに大型化が進む中、ラインの空いた43インチ枠がPC用パネルとして生産されているのだろうかとは思われます。完全に私見ですが。

とはいえ、サブピクセルはRGB配置が望ましいのは確かですが、BGR配置が一切ダメと言う訳ではありません。

そもそも何が問題かと言うと、BGR配置の際にテキストを表示した場合、通常のwindowsで設定されているフォントレンダリングがRGB設定であるため、逆転したBGR配置だとカラーフリンジによる色差が発生して読解しづらいという話ですが、基本的にはWindows側の「コントロールパネル>ClearTypeのテキスト調整>ClearTypeテキストチューナー」から調整をしてやれば緩和されるはずです。必ずフリンジが消えるわけでもないのが悩みどころですが、パネルの素性とも絡む話なので設定だけでは難しいかもしれません。

あるいはレジストリを直接触って設定する方法もありますが、敷居が高いのでおすすめしません。

VAパネルと表示のブレ

パネル

プロも考慮したゲーミングモニターの主流は相変わらずTNパネルですが、ライトゲーマーであればIPSやVAパネルも十分検討の余地があります。

前述したようにROG Strix/Swiftの43インチパネルはTV用のパネルを転用したものだと考えていますが、応答速度は1ms MPRTとなっています。

このMRPT(*Moving Picture Response Time)がやや曲者で、今まで主流であったGTG(*Glay to Glay)の数値と比較検討がしづらいという点があります。

GTGが中間色の変動に必要な値を表記となりますが、MRPTは実際にカメラで撮影した動画のブレを元に算出された値となります。三菱による応答速度の測定が元になっており、現在VESAによる基準が設けられていますが、メーカーごとの詳細な測定状況が不明であり、これまでのGTGの値に比べて体感的にはメーカー別の比較が難しいように思えます。(Acerはこのように回答している

個人的な経験で言えば、いかなるパネルであっても5ms以下であれば、FPSを除きゲーミングにも問題はないかなと思えますが。

また、海外レビュー動画では下記のようなものもありますが、VAパネルは、まあVAパネルなのかなというのが現時点での感想です。

ASUS ROG Swift PG43UQ Review – A 4K, 144Hz, HDR 1000 Beast?

ゲーミングモニター界隈としてのVAパネルの評価はイマイチな印象もありますが、映像視聴という観点では、TV用パネルにVA多かったように、他のTNとIPSよりも優れています。要は液晶分子と偏光板の駆動方式差ですが、黒の表現ではTNとIPSは足元にも及びません。(OLEDには当然勝てない)

OLEDやmicroLEDのパネルが十分に普及するには5年・10年はかかるでしょうから、VAパネルも十分に検討する余地があります。

ブレとELMB

ELMB(*Extreme Low Motion Blur)とは、いわゆる黒挿入と呼ばれる、残像によるブレを軽減する技術ですが、ROG Swift PG43UQにも搭載されています。

過去、TUF Gaming VG27AQをレビューした際にもあれこれと書きましたが、極めて有効な機能です。VG27AQはIPSパネルであるため、VAパネルでどのように知覚できるかは分かりませんが、効果は高いと思われます。

ただしユーザーガイドを見る限り、ELMB機能単独の搭載であり、VG27AQのようにディスプレイ垂直同期と同時に使えるELMB-Syncはないようです。ここは非常に残念な点で、ゲーミングにおいてリフレッシュレートが固定されディスプレイ垂直同期が不要な状況でもなければ、ELMBを有効にする理由があまりないと考えます。ここは無理をしてでも搭載して欲しかった。

2020年4月現在のAsusモニターにELMB-Syncが搭載されているのは、TUFシリーズのみだったと思いますが、今後、43インチパネルのクラスでも搭載されたりするのでしょうか……。

リフレッシュレートは最大144Hz(*DSC適応時)

ROG Swift PG43UQは、25.92Gbps帯域のDisplayPort1.4規格でありネイティブなデータであればリフレッシュレート98Hzまでしか伝送出来ません。DSC(Display Stream Compression*非可逆転送)の適用により、最大144Hz・HDRの表示が可能であるようです。

素晴らしいのはDSCに対応しないAcer Predator CG437k pがDisplayPortケーブル2本でこれらに対応している事に対し、DSCへの対応でROG Swift PG43UQあるいはROG Strix XG43QはDisplayPort1本で接続が完結する事です。

正直なところデュアルディスプレイをするのでなければ、伝送ケーブルが1本だろうと2本だろうとさほど問題ではないのですが、ケーブル2本で伝送する場合、どうもディスプレイ垂直同期(Adaptive-Sync・Free-Sync・G-sync)が支障なく機能するかが怪しいという点があります。

ゲーミングモニターであるからという前提はありますが、正直なところ2020年時点であっても、リフレッシュレートが60Hz以上であるのならばAdaptive-Sync・Free-Sync・G-syncのいずれかは必須だと考えます。

まあ、DSC自体については4gameさんで詳しく説明されているのでそちらを見て頂くとして、特に気をつけるべきなのは下記の2点です。

  • DSCはモニターとGPUの両者が対応する必要がある
  • DSCは非可逆圧縮のであり、人の目にはわからない範囲で画質は落ちる

さらに、4K・HDR・144Hzのラインをクリアしようとすると、DSC未対応のグラフィックボードでは難しいという現実があります。モニタと合わせて更新するのであれば下記の各社グラフィックボードであれば基本的に問題はないはずです。

  • nvidia:Turing GPU (RTX2xxx)以降
  • AMD:Navi GPU (RX5xxx)以降

また、画質の劣化についてですが、確かに人の目では分からないレベルであるようですが、分かる分からないというものは何とも言えないところであるため、プロレベルで画像映像を扱うクリエイターであれば、購入はとにかくとして高リフレッシュレートは諦めたほうがいいかもしれません。 色域など考えれば使用には耐えると思いますが。

ROG Swift PG43UQは”買い”なのか?

当面、選択肢として提示できそうなのは過去も取り上げた、「ROG Strix XG438Q」と「ROG Strix XG43UQ」「Predator CG437k p」の3つです。

モノとしてはPredator CG437k pが一番気にかかるのですが、前述したようにディスプレイ垂直同期は必須であると考えているため、なかなか選択肢が難しいという状況です。

また、発売時期という問題があります。

現行のPCモニターのトレンドはHDRですが、2020年末に発売されるであろうPlayStation 5やXbox series Sなど、ディスプレイ垂直同期・高リフレッシュレートなどの展開が始まり、コンシューマー機のディスプレイ垂直同期の中身はHDMI2.1が、2020年末に発売されるであろうPlayStation 5やXbox series Sなど、ディスプレイ垂直同期・高リフレッシュレートなどの展開が見込めます。

要するにコンシューマー機のディスプレイ垂直同期の中身はHDMI2.1におけるAdaptiv-Sync(HDMI2.1における規格ではVRRと呼称)であるため、基本的にはFree-sync・Adaptive-Sync・G-Sync互換のモニターであれば問題はないと思われます。

2020年から数年間使用するとして検討するのならば、上記に加えてDSC対応まで加えておけばとりあえず安心、といったところでしょうか。

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