以前、気になるモニタとして取り扱ったROG Strix XG438Qですが、それのDSC(*Display Stream Compression)と呼ばれる非可逆圧縮転送に対応し、HDR1000までHDR認証レベルを上げたモデルと言えそうです。
DSCに対応する事で、HDMI2.0 / DisplayPort1.4世代のモデルのスペックとしては完成形なのかなと思います。
ROG Strix XG43UQの諸元スペック
パネルサイズ | 43インチ (16:9) | 解像度 | 4K (3840 x 2160) |
パネルタイプ | VA | パネル表面 | – |
ピクセルピッチ | 0.2451mm | 応答速度 | 1ms (MPRT) |
色域 | DCI-P3 90% | 表示色 | 10億7,000万 |
輝度 | – | 最大輝度 | 1000 cd/㎡ (最大ピーク) |
コントラスト比 | – | エリア駆動 | エッジ型 |
HDR対応 | HDR1000 | サブピクセル配置 | – |
リフレッシュレート | 144Hz (over clock?) | ディスプレイ同期 | FreeSync 2 HDR |
スピーカー | 10W *2 | USBポート | USB 3.0 * 2 |
VESA | 100*100mm | イルミネーション機能 | ASUS Aura Sync |
入力ポート | HDMI (v2.0) *2 / DisplayPort 1.4 *2 |
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その他 | DSC対応 |
最大の特徴は前述したようにDSC対応です。以前は4k・144hz・HDRというレベルのデータは帯域が足らず難しかったのですが、DSCによる非可逆圧縮伝送により対応。また、FreeSync 2 HDR (*FreeSync premium Pro)によるHDR対応も気になるところです。
サブピクセル配置
最も気になるのサブピクセル配置です。以前取り上げたROG strix 438Qでは、通常のサビピクセル配置の「RGB」に対し、「BGR」になっており、OS側の想定したサブピクセルとは真逆になったものでした。ある程度OS側の調整で軽減できるものの、フォントの見づらさ等に繋がり褒められたものではなく(海外ではパネルを逆にしろとのコメントも見ました)、AsusのUQモデルは恐らくかなり上位の位置づけだと思われますが、それに相応しい仕様であって欲しいものです。
リフレッシュレートは最大144Hz(*DSC適応時)
リフレッシュレートは恐らくDisplayport1.4接続時のみのオーバークロックで144Hzでしょう。
DSC自体については4gameさんで詳しく説明されているのでそちらを見て頂くとして、特に気をつけるべきなのは下記の2点です。
- DSCはモニターとGPUの両者が対応する必要がある
- DSCは非可逆圧縮のであり、人の目にはわからない範囲で画質は落ちる
まあ、4K・HDR・144Hzのラインをクリアしようとすると、DSC未対応のグラフィックボードでは難しいという現実があります。モニタと合わせて更新するのであれば下記の各社グラフィックボードであれば基本的に問題はないはずです。
- intel:IceLake (GPU Gen11)以降
- nvidia:Turing GPU (RTX2xxx)以降
- AMD:Navi GPU (RX5xxx)以降
また、画質の劣化についてですが、確かに人の目では分からないレベルであるようですが、分かる分からないというものは何とも言えないところであるため、プロレベルで画像映像を扱うクリエイターであれば、購入はとにかくとして高リフレッシュレートは諦めたほうがいいかもしれません。 まあ、クリエイター向けのモニターではありませんが。
「ROG Strix XG43UQ」は”買い”なのか?
当面、選択肢として提示できそうなのは過去も取り上げた、「ROG strix XG438Q」と「Predator CG437k p」の2つです。
価格的には恐らく 「ROG strix XG438Q」 が優越。
性能的には「Predator CG437k p」はやや劣る。
と言ったところでしょうか。 個人的には発売される時期によりけりですが、まず 「ROG strix XG438Q」 は購入しないと思うので、 「Predator CG437k p」 か「ROG strix XG43UQ」とどちらかでしょうか……。
しかし、どれにしてもなかなか発売しませんね。